まんぼうとライオン No.2 (アタマ、ゴンゴンVor)
No1をちょっとアレンジしたお話
まんぼうとライオン No.2 (アタマ、ゴンゴンVor)
1ある日まんぼうは、崖の下の海で日向ボッコをしていました。
2崖の上からライオンがまんぼうに向かって何か吠えていました。
3「何か御用?」と聞くと
4「何かごようじゃねーよ、ぼーと生きてんじゃねーわ」と怒鳴りました。
5まんぼうは、とつぜんの事でショックを受けて海深く深く800m潜っていきました。
6深海魚の世界で1ヶ月暮らしました。チョウチンアンコウとお友達になりました。
7落ち込むだけ落ち込んで気が済んだ頃、日向ぼっこしたくなって海の上まできました。
8ライオン一家の狩はリーダーのメスライオンと家族でします。
なのでオスライオンは狩が下手クソでした。
あの日はむしゃくしゃしていて、まんぼうに当たり散らしたのでした。
9 ある日、ライオンはこっそり狩りに挑戦して、失敗しました。
獲物に群れで追い詰められて崖から落ちてしましました。
たまたま、海で日向ぼっこをしていたまんぼうと、頭どおしでぶつかってしまいました。
10ライオンは、気がつくとライオンを背負って泳いでいました。
「あれ?自分はライオンなのにライオンを背負って泳いでいるぞ?」
どうしてだろう?と思いました。
そして、まんぼうは、気がつくと、自分はまんぼうなのに、まんぼうの背中に担がれて泳いでいるぞ、爪があってキバがあって尻尾があるぞ、どうしてだろう?と思いました。
11浜近くにライオン(今はまんぼう)の体を届けると、まんぼう(今はライオン)はしばらく浜辺を眺めたあと、海へ戻っていきました。
そして、とりあえず前にまんぼうを見た感じを思い出して日向ぼっこしました。
どうやら、いつも口を開けて小さな生き物を食べていないとお腹が減るようです。
何せ大きな体ですからね。「ぜんぜんお腹がいっぱいにならないなあ。向こうに、たくさん美味しそうなのがいそうだ、ちょっと動こう。」と泳いでみるとお腹が減りすぎてフラフラします。「ちょっと動いていっぱい食べるのって難しいなあ。獲物を狙って素早く動かないとなあ」とまんぼう(今はライオン)は思いました。
「これってぼーっとしてるように見えるよな。」と独り言を言いました。
12ライオン(今はまんぼう)はというと、うまく体が動かせないようです。やっと体が乾いて、よろよろ歩いていると、メスライオンに見つかりました。
「どこ行ってたの、何してるの、ごはんだから早く来て」とどっさりたくさん怒られました。
怒られるのに慣れていないライオン(今はまんぼう)はメスライオンに見つからないように、
トボトボと崖の上の方へ歩いていきました。
13ライオン(今はまんぼう)が崖の上で海を眺めていると、雷と風と雨がやってきて足を滑らせて、海へ落ちてしまいました。
14崖の下では、またまた、いえ、たまたま、まんぼう(今はライオン)がいて、
落ちてきたライオンと頭と頭でこっつんこしました。
すると、どうでしょう、ライオンとまんぼうは元に戻ったではありませんか。
15 それからしばらくして
元に戻ったライオンは、陽なたぼっこをしているまんぼうに、「今日も、ちゃん頑張ってるな!」と言いました。
元に戻ったまんぼうは、「いやいやこれが普通だし、頑張ってないし・・
・・・ライオンも大変だなと」と口をぱくぱくさせました。
おしまい。